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会議が終了後、皆が自由にしている中
コネシマ・シャオロン・ゾム、ついでにグルッペンが食堂の床で正座をしていた
4人に、くどくど説教をし続けているトントンと
先程説教を終えたしんぺい神がいる
3人は会議中にロボロによって暴露された、任務中に行った内ゲバの件でについてを
ついでのグルッペンは日頃の行いについてを
同じ事の繰り返しの説教で耳にたこができる前に、右から左へとトントンの言葉を全部流すように4人はシフトチェンジしていた
ちょっとして、疲れたのかなんなのか、トントンの説教はいつの間にか6人での雑談へと変わり果て、
その最中にふとコネシマが疑問を口にする
「そういや、エニス……とアル?は今何してるんや」
「何してる……っつーか、用意した部屋に案内したから…寝てんちゃう?」
疑問に回答したのはトントンで
会議後にすぐさまエニスの元へと向かったであろうショッピにインカムで連絡を取ろうとする前に
え、と短く驚きを口にして眉をひそめたシャオロンの方に皆の意識が向いた
コネシマが「どした?」と聞いてみれば、彼は少しだけ考えて
「寝ろ、って言ったん?」
と訊ねた。
和やかな空気感だったそこが一瞬ピリついたのは、全員がその言葉の意味を理解したからだろう
それを確認するように、再度コネシマがシャオロンに聞く
「なんでそんなことを気になんねや?」
「…お前ら分かっとるやろ」
「念のためや」
少し言いよどんで、だって、と言葉にする
その時の彼の瞳は、遠い過去を思い出しているようだった
幼い自分よりも大きなシャベル。
それを使って、土を掘っては埋めたあの頃の記憶を
「命令されてないことをすんのって、怖いやん」
ほんのちょっとだけ、震えた声
一秒にも満たないほどの静寂の空間に波紋が生じたのは、しんぺい神が慌ただしく食堂から出て行ったからだった
「……なるほど」
グルッペンは過去の事を思い出す
昨日には思い出すことすらしなくなった、今となっては不必要としか思えないその記憶
今の仲間と出会ったばかりの頃の記憶
トントンは今後の事について考えることが大量にあることを思い知らされ、頭を痛めていた
「まさかお前達が俺達と同じ、慰める側に来るとはな。隷属の人間を買ったんだから、仕方ないが」
グルッペンのその発言にムッと不満げな顔をしたのはゾムだ
「慰めやなくて、献血やで」
「なんでや」
「足りてないもんを埋めるからや」
妥当な表現やろ?と翡翠は歯を見せて笑った
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作者名:ねっこんこん x他1人 | 作者ホームページ:http://nekokobuta
作成日時:2024年3月20日 2時