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何かが起こるのでは、とソワソワして席に座る。授業開始の合図の直前に教室へ入ってきたショッピくんと目が合うが、すぐに視線は逸らされた。離れた席に座った彼の様子をこれ以上伺うことはできなくて、消化不良な気持ちのまま、ただ時が過ぎていく。無理やりに授業に意識を集中していれば、あっという間に昼休みになった。
ほとんどの生徒は、学食で昼ご飯を食べる。私達悪魔はランクという絶対的な階級によって待遇が定められており、食事においてもそれは例外ではない。談笑している生徒達の前にある皿を見たら、ある程度ランクの高さが窺い知れてしまう。私はランク1の悪魔用のメニューを注文し、空いている席へと腰を下ろした。
「なぁ、ここええかな？」
フォークを手にしたその時、前方から声がかかる。チーノくんが、トレイを持ってそこに立っていた。どうぞ、と返事をすると、チーノくんは私の向かいの席に座った。
「いやぁ、昨日はほんまえらい迷惑かけてすみません。情けない姿見せてしもうたわ」
チーノくんは苦笑しながら頬をかく。彼と話すのは、飛行試験で別れて以来だった。
『いえいえ⋯⋯それより、怪我の方は？』
「それがな、超元気なんですよ。でっかい植物に喰われかけたとは思えんくらい。あの後身体中ベトベトで変な匂いしたし、そっちの方がキツかったくらいですわ！」
チーノくんは腕をぶんぶんと回して見せた。彼の動作は一つ一つが大袈裟で、面白い。そっか、と返す私の表情も、自然と柔らかくなっていることだろうと自覚する。
「それもこれもAさんのお陰やと思います。何かお礼せなあかんな」
『そんな、いいよ。私が勝手にやったことだから』
「でも、僕の為に怪我してくれたんですよね？」
チーノくんが、僅かに目線を落とした。そこには包帯で巻かれた私の腕が置かれている。私は2人の間に少しの緊張感が混じったことに気がついた。何か、秘密を探られる時に良く感じるそれに、私はすっかり敏感になっていた。彼は多分、昨日の一件とこの怪我の関係について、真相を知りたがっている。
「ずっと聞きたかったんですよ。その腕の怪我、自分でつけたもんでしたよね？ 急に自傷なんてしはるから、びっくりしましたわ」
『⋯⋯』
「その後僕の背後で何かして⋯⋯何も見えとらんかったけど、気がついたら背中が全く痛まんくなってた。単刀直入に聞くけど、Aさん、あの時何したん？」
『それは⋯⋯』
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いらお(プロフ) - お皿さん» ありがとうございます、はてなマークに笑っちゃいました（笑）応援とても嬉しいです、頑張ります！ (2023年3月2日 7時) (
レス) id: 6c40816166 (このIDを非表示/違反報告)
いらお(プロフ) - りうっこさん» 返信遅れて申し訳ありません。ありがとうございます、ストライク取れて光栄です！ゆっくりにはなるかと思いますが、更新した際にはぜひチェックしてやってください…！ (2023年3月2日 7時) (レス) id: 6c40816166 (このIDを非表示/違反報告)
お皿(プロフ) - 陰から応援してる者です...もう、本当に大好きです...ありがとうございます（泣）（？）これからも陰ながら応援させていただきます。頑張ってください!! (2023年3月1日 22時) (レス) @page27 id: 5bd738696b (このIDを非表示/違反報告)
りうっこ - ぶっ刺さりました。ドストライクです… 割と久しぶりの感覚かもです！更新めちゃくちゃ楽しみにしてるので、頑張ってください！！ (2023年2月3日 9時) (レス) @page26 id: 182708b139 (このIDを非表示/違反報告)
いらお(プロフ) - 明日花さん» コメントありがとうございます、すごい嬉しいです！拙い作品ではありますが、明日花さんの性癖に刺さったのでしたら光栄に思います。ゆったり更新してまいりますので、気が向いた時にでもまた本作品を読んでいただければ幸いです！ (2023年1月6日 22時) (レス) id: 6c40816166 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：いらお | 作成日時：2022年12月28日 16時
